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旅行業務取扱管理者のおすすめ参考書と勉強法を詳しく解説!

旅行業界を目指す人、旅行業界で働く人がぜひ取っておきたいのが「旅行業務取扱管理者」という資格です。
この記事では、学生時代に2ヶ月間の独学でこの資格を取得した私が使用した参考書と、実践した勉強法を紹介していきます。

旅行業務取扱管理者とは

旅行業務取扱管理者は国家資格の1つで、海外の業務知識を含む“総合”“国内”、さらに“地域限定”の3種類があります。

試験の構成

試験は国内は毎年9月、総合は毎年10月に実施されています。
国内は「旅行業法」「約款」「国内旅行実務」の3科目、
総合はこれに「海外旅行実務」を加えた4科目で構成されています。

各科目ごとに合否が決まり、全科目で合格点に達すれば合格となります。不合格の場合でも合格した科目があれば、翌年はその科目が免除になる制度もあります。

昇進のために必要な資格

旅行会社の各営業所や支店には必ず1人以上この資格を持った人がいなければならないと
旅行業法で定められています。海外旅行を取り扱う営業所の場合には“総合”の資格を持っていなければなりません。

自身が目指している、あるいは勤めている旅行会社が海外旅行を取り扱っている場合には、“総合”の合格を目指しましょう。

この記事ではあくまでも勉強法にスポットを当てるため、ざっくりとした説明になりました。その他、この資格や試験についての詳しい情報は日本旅行業協会(JATA)のHPをご確認ください。

参考書選びのポイント

旅行業務取扱管理者の参考書は厚さもさまざま、単元ごとで1冊ずつ分かれているものや全てを1冊にまとめているものなど様々なものがあります。

私が考える参考書を選ぶポイントは3つです。

・インプットとアウトプットのバランス
・内容が最新である
・直感

1つずつ解説していきます。

インプットとアウトプットのバランス

合格するためには、知識(インプット)と解く力(アウトプット)の両方が必要です。知識を持っていることと問題を解けることは別問題なのです。
試験の時間配分を確認するためにも、インプット用の参考書と、過去問題集の2冊が必須アイテムです。

後ほど解説しますが、私が使っていた2冊はこれです。

インプット用として活用していたユーキャンの参考書です。

AmazonでTAC出版事業部編集部の総合旅行業務取扱管理者 過去問題集 2023年度版 [直近5年分の本試験問題と解説…

過去問はTAC出版のものを活用しました。

特に、業法と約款分野の誤文訂正問題、JRの運賃と料金を求める問題、海外航空運賃の計算、時差の計算などは問題演習を重ねて、素早く正確に解けるようにする必要があります。
これらは知識のインプットと問題演習でのアウトプットの両方を積み重ねていかないと点数につながりません。だからこそ、この2冊が必須アイテムなのです。

インプット用の参考書は、試験範囲がしっかりと網羅されていることが重要です。
私は途中で一度参考書を買い替えたことがあります。
最初に買った参考書はあまり分厚すぎず、「これなら続けられそう」と思い購入したのですが、過去問と並行して学習を進めていくうちに、頻繁に出題される項目の中で、参考書に載っていない箇所が複数あることに気づきました。
結果的に、後ほど紹介するやや分厚めの参考書を購入したことで、出題範囲をしっかりと網羅でき、2ヶ月の独学で合格することができました。

内容が最新である

内容が最新のものであることも重要です。なぜなら、法律は数年に一度変わりますし、新幹線も新たな路線が開通することもあるからです。

近年の大きな変化を例に取ると、旅行業務取扱管理者の種別に「地域限定」が加わりました。
それまでの「総合」「国内」と合わせて全部で3種類になっています。
また、JRでも北陸新幹線や北海道新幹線が開通し、それぞれ途中駅を境に管轄の会社が変わるため、運賃と料金計算もルールが独自に設定されています。

2023年度はJALの運賃制度が大きく変わりました。

これらが載っていない参考書でいくら勉強してもこれらの問題に対応できないのは明白ですね。

「これなら続きそう」という直感

意外かもしれませんがとても大事です。

独学ですと周囲に仲間やライバルがいない場合が多いため、モチベーションを保つことが難しくなります。
勉強は継続していかないと伸びませんので、「この参考書なら続きそう!」と直感したものを信じるというのも、実は重要です。

私が実践した勉強法

試験は10月の初めにあります。私は大学3年生の時の夏休みの2ヶ月間を活用し、アルバイトや野球サークルと並行して学習しました。

私が実践した勉強法は、大学受験の時に行ったことの応用で、

・敵を知る
・武器を身につける
・繰り返す

この3つです!

敵を知る

インプット用の参考書を開く前に、まずは過去問を解きます。

「え!?知識を入れる前に問題解けるわけないじゃん!」

と思ったあなた、その通りです。
正答率は目も当てられない数字になるかもしれません。

ですが、勉強を過去問から始めるのは実力をはかること以外に目的があります。

その目的が「敵を知る」なのです。
具体的には、出題形式、出題範囲、大問数など、試験の中身を知ることで、その後のインプットの効率を上げることが目的です。

単に参考書をめくっていても、疲れるだけです。
敵を知った上でインプットをしていけば、「あ、これ過去問で出てたな」と1つ1つの項目について、出題方法などをイメージしながら
メリハリをつけて学習を進めることができます。

だから、最初には過去問と参考書の両方を揃える必要があるんです。

武器を身につける

さて、敵を知ったら次は自らを鍛え、敵を倒すための強い武器(知識)を身につけていきます。

インプットで一番大切なことは、繰り返しです。

参考書の全体を何周も繰り返し読んでいくのが王道です。理解しながら進めていくことは大切ですが、1つの単元を覚えてから次へ進むというやり方は避けましょう。

業法と約款は覚える以前に理解するところから苦労するかもしれませんが、業法、約款、国内、海外の4項目それぞれで合否が出るこの試験では、満遍なく学習することが必須です。

勉強のコツとしては、一度に長時間やろうとしないことです。内容が簡単ではない試験のため、集中力を保つのが難しいからです。参考書は常に携帯して、電車の中や友達との待ち合わせの前、学生なら授業の合間など、ちょっとした隙間の時間に読むようにすると長続きします。

これでどんどん知識が身についていきますよ!

繰り返す

遅くとも試験1ヶ月くらい前になったら過去問、インプットを繰り返すようにします。

過去問は正解よりも解き方、よく出る出題範囲、あまり出ない範囲を把握することに着目しましょう。

そして、過去問から得た情報を基にインプットにメリハリをつけます。あまり出題されない部分についてはインプットも軽く流し、よく出る範囲、苦手な部分についてはじっくり読むといった風にメリハリをつけていきます。

それを繰り返していくうちに、頭で考えなくても反射的に問題が解けるようになっていきます。

勉強はただ闇雲に参考書を見ていても身につきません。過去問を上手に活用して、戦略的に学習を進めましょう。

おすすめの参考書

私が数種類使用してみた結果、おすすめする参考書は2冊です!

まず参考書の方はユーキャンのものを使用しました。
既に今年度試験用のものが発売されています。分厚いのですが、試験範囲がしっかりと網羅されており、丁寧な解説もついているので、旅行業界での業務経験のない方でも、わかりやすい作りになっているかなり人気の高い参考書です。

AmazonでTAC出版事業部編集部の総合旅行業務取扱管理者 過去問題集 2023年度版 [直近5年分の本試験問題と解説…

そして過去問は緑色のカバーが目印のTAC出版のものを使いました。
過去5年分の本試験問題と解説がついています。別冊の資料集も、役立つ知識がわかりやすく掲載されています。
「過去5年分の本試験問題と解説がついている」というのが大きなポイントです。古すぎない内容で、適量の過去問に取り組めることの他にも、1年分ずつの問題にまとまっているという点がポイントになっています。ユーキャンの過去問題集では、本試験問題は前年のものだけで、あとは単元ごとに過去に出題された問題をまとめているだけなのです。つまり、時間を計り、各大問ごとの時間配分や解き方の戦略を立て、それを体に染み込ませるという本番を想定したトレーニングがほとんどできないのです。

スポーツに例えるなら、本番を想定した練習試合ができるのはTACのものだけということになります。時間を計り、各大問ごとにどんな問題が何問出るのか、それぞれの時間配分もきっちり訓練して身につけていきましょう。

当日までのメンタルコントロール

試験に合格するには、メンタルも重要な要素です。

メンタルコントロールで重要なのは、

・合格率に惑わされないこと
・過去問の正答率を気にしないこと

の2つです。

総合旅行業務取扱管理者の試験の合格率は例年10%台と、たしかに低い数字になっています。ですが、考えなければならないのは、正答率です。合格率が何%だろうと、自分が合格最低点以上の点数を取れば合格なのです。
残念なことに、合格最低点は公表されていませんが、6割〜6割5分程度と推測されます。つまり、本番で6割5分〜7割正解できれば、合格と思ってほぼ間違いないのです。

ですから、本番の試験中に、わからない問題に直面しても、「3割は間違えていいんだ」と思えれば、平常心を保つ余裕が生まれますよね。

ただ、このように解説していくと、「さっきは正答率を気にするなと言ったのに、本番は正答率を考えろと言っているのは矛盾してないか?」と思われるかもしれません。

結論から申し上げれば、矛盾しません。

なぜなら、
「正答率は練習段階では考えるな。本番では意識しろ」
が私のアドバイスだからです。

大切なのは試験本番で問題の7割に正解することです。
過去問演習で毎回8割正解したって、本番で取れなければ無意味ですし、過去問で1度も6割も取れなくたって、本番で7割取れれば合格なのです。

過去問演習では、自分が何割正解できているかよりも、過去問を分析することと、前の自分と比べてどれだけ理解度が上がったか、自分に足りない力は何かを確認できればOKです。

過去問の点数で一喜一憂するなと言っておきます。

過去問の点数が7割に届いていないからと悲観する必要はありません。
地道にコツコツ分析と練習を続けていけば、本番で初めて合格点を超えるということも十分にあり得ます。

試験日程と詳細

こちらが、2023年度の日程です。

国内旅行業務取扱管理者
願書受付期間:6月14日〜7月4日(当日消印有効)
試験日:9月4日
合格発表日:10月26日
受験料:5,800円
総合旅行業務取扱管理者
願書受付期間:7月5日〜8月4日(当日消印有効)
試験日:10月22日
合格発表日:12月8日
受験料:6,500円

試験の申込はJATAのHPよりお問い合わせください。
https://www.jata-net.or.jp/seminar/

もう一度、参考書のリンクを貼っておきますので、
今日からこれらを活用して学習を始めましょう!

しっかり着実に学習を進めれば、
誰でも合格できる試験です!
コツコツと積み重ねて合格を目指しましょう!

 

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