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京都の地下鉄一日乗車券で巡るおすすめ観光スポット

京都観光の交通手段といえば何を思い浮かべますか?

京都観光の交通手段として、かつては市バスの利用が定番でした。しかし、近年は多くの問題を抱え、見直されつつあります。

<市バスが抱える問題>
・客が乗れないほどの車内混雑
・混雑により乗降に時間がかかるが故の遅延
・貸切バスも多数運行することと相まっての交通渋滞による遅延
→これらによって市民の生活にも悪影響
→2023年9月末には市バスの一日券の販売終了

京都駅烏丸口のバス乗り場では、特に清水寺や銀閣寺方面へ向かうバスに連日大行列ができています。また、清水寺の最寄りバス停である五条坂などでは混雑によりバスに乗れず、1〜2本バスを見送る利用客も見受けられます。五条坂と同じ事象は金閣寺や京都河原町といった人気観光地に近いバス停でも発生しています。

京都市ではこれらの問題を解消するために市バスの一日券を廃止し、鉄道利用を促しています。また、2024年6月からは京都駅〜清水寺〜銀閣寺間で観光特急バスも走り始めました。通常の倍以上の運賃がかかりますが、京都駅〜五条坂の間はノンストップで走り、祇園、岡崎公園、銀閣寺前と人気観光地に絞った停留所を設定しています。地下鉄バス1日券も使えることから、観光特急バスも利用者が多い印象です。

このように、市バスに関しては課題がまだまだ山積み状態ですが、京都の地下鉄は東京のように目立った通勤ラッシュがなく、遅延や人身事故、運転見合わせもほとんど発生していません。そこで、今回は市バスを使わずに地下鉄のみで巡れる京都の観光スポットをご紹介します。

最後に番外編として地下鉄以外のJRと私鉄を利用して行ける観光スポットもご紹介しますので、うまく組み合わせて観光を楽しんでくださいね。

京都の地下鉄

概要

京都では現在、市内を南北に走る烏丸線、東西に走る東西線の2本の地下鉄が通っています。烏丸線は昭和末期に開通し、東西線も平成の初期に開通しました。戦後から高度成長期まで、京都市内の交通といえば明治末期に開通した市電(路面電車)と昭和の初めに開業した市バスでした。高度成長期に入り、京都市の都市化が進むにつれて次第に市電の利用者が減少し、昭和53年には市電の営業が終了します。それから約10年の間、市内の交通といえばJR、私鉄、市バスのみだったのですから、通勤時間の電車の混雑や道路の渋滞は凄まじかったといいます。

【烏丸線】
南は竹田駅から京都駅を通って京都市の中心である四条、バスターミナルがある北大路を通って国際会館駅までつながっています。竹田駅は近鉄との乗り換え駅になっており、同じ方面の列車であれば階段を登らずに対面のホームで乗り換えができるのが便利です。一部列車は近鉄と直通しており、国際会館から近鉄奈良まで乗り換えなしで行くことができます。烏丸線はその名の通り、ほとんどの区間で京都市の中心を南北に貫く烏丸通の地下を走っています。四条や烏丸御池などのオフィス街や京都駅などのターミナルを通ることや、同志社大学をはじめとして沿線に様々な大学があることから、観光客だけでなく通勤、通学需要も多い路線です。
【東西線】
西は太秦天神川から烏丸御池、山科を通って六地蔵へとつながっています。太秦天神川は嵐電との乗り換え駅になっており、京都市の中心部から嵐山へ向かうのに便利です。烏丸御池は烏丸線との乗り換え駅、山科ではJR線に乗り換えができ、六地蔵ではJRと京阪に乗り換えができます。多くの駅が有名な寺社仏閣や観光スポットの最寄駅になっており、観光の際に便利な路線です。

一日乗車券

執筆時点(2024年7月)で発売されている地下鉄の一日乗車券は以下の通りです。

  • 地下鉄一日券
    大人800円 こども400円
    市営地下鉄全線が1日乗り放題です。
  • 地下鉄バス一日券
    大人1,100円 こども550円
    市営地下鉄、市バス、京都バス、京阪バス、JRバスに利用でき、観光特急バスにも利用できます。京都市内の約60箇所の施設で割引
    等の優待を受けることもできます。
    ※一部対象外のエリアがあります。主な対象外エリアは貴船くらいです。大原や鈴虫寺といった郊外もカバーされています。
  • 地下鉄・嵐電1dayチケット
    大人1,300円 ※大人券のみの販売
    市営地下鉄と嵐電が1日乗り放題です。嵐山や京都市内北部観光に便利です。広隆寺、仁和寺、龍安寺、北野天満宮、金閣寺などを訪れる際におすすめします。東映太秦映画村に優待料金で入場できます。
  • 地下鉄&えいでん 鞍馬・貴船日帰りきっぷ
    大人2,000円 ※大人券のみ販売
    市営地下鉄、京阪電車(三条〜出町柳)、叡山電鉄が1日乗り放題です。鞍馬、貴船、大原、一乗寺、修学院など自然豊かな洛北エリアの観光に便利です。風情ある寺社や紅葉の名所が多いエリアです。

市バスのみの一日券は廃止されましたが、地下鉄とバスのセットのものはまだ販売されているんですね。
今回は一番最初の「地下鉄1日券」でまわれるエリアの観光スポットに絞ってご紹介しますが、行きたい方面に合わせてこれらのフリーパスをぜひ使い分けてみてくださいね。

烏丸線沿線の観光スポット

京都タワー 京都駅

京都駅前に立つ京都のシンボルといえば京都タワーですよね。2024年4月1日からは名称が「ニデック京都タワー」に変わりました。地上100mの高さにある展望台からは京都市内を一望できます。古都京都では、景観を重視するために建物の高さ規制があり、京都タワーよりも高い建物がありません。京都市は東北西の三方を山に囲まれており、それぞれから市内を眺めることもできます。ですが、中心の平野部から眺められるのは京都タワーだけです。そのため、アクセス面も含めて京都市内を一望するのには最適なスポットです。

近年リニューアルされた京都タワーは展望台だけでなく、多数の飲食店やお土産店、そしてホテルも入っています。新幹線乗車前のちょっとした時間潰しにも最適です。

嵐山では行列を作る「あんバターたい焼き」の錦一葉&まめものとたい焼きもここなら並ばずに買えますし、「茶の菓」で有名なマールブランシュは「生茶の菓アイスバー」をイートインできます。その他にも定番の京ばあむ、生八ツ橋、お漬物も揃います。

さらに2階フロアには、着物レンタルや清水焼の絵付、和菓子作り体験ができる店舗が連なっています。

まさに、京都のグルメ、お土産、体験が詰まった観光スポットです。

東寺 京都駅

東寺は京都駅八条口(南側)から徒歩15分ほどの場所にあり、世界遺産にも登録されています。シンボルの五重塔は新幹線の車窓からも見え、「京都に来たな…」と感じさせてくれます。ちなみに、高さは約55mあり、日本で一番高い木造の建築物です。

平安京遷都とともに建立された東寺の歴史は1200年を超えました。唐で仏教を学んで帰国した弘法大師空海が寺の建立に奔走し、今となっては唯一残った平安京の遺構です。

桜の時期や紅葉の時期には夜間のライトアップのイベントを開催しているので、これらの時期を狙ってみてもいいかもしれませんね。

錦市場 四条駅

東西390mにわたって飲食やお土産、食べ歩きグルメなどの様々なお店が軒を連ねる商店街です。平安時代に入る頃に市場が開かれたといわれていますが、正確な資料はないようです。ここに市場が開かれた理由は、質の良い地下水が通っており、肉や魚の保存に適していたからといわれています。だからこそ、海から離れた京都の中心部でもお刺身やお肉の販売があり、魚介類の串焼きや海鮮丼のお店まであるんですね。

「海鮮は海の近くで食べないと」「京都の市街地で海鮮なんて」と思われる方もいるかもしれませんが、地の利を活かしてこの地で海鮮を味わっていた平安時代の人々に思いを馳せて、あえて錦市場で海鮮丼やお刺身、串焼きを味わうのもいいかもしれませんよ。

もちろん、京野菜に川魚、ハモ、ウナギ、かまぼこ、ゆば、生麩、抹茶、だし巻き卵、漬物、七味といった京都の名物も味わえます。

※市場内では食べ歩きは禁止です。購入した食べ物は店内かそのお店の前で食べましょう。ゴミは持ち帰るか購入したお店で捨てましょう。

京都御所 丸太町駅or今出川駅

京都御所はその名の通り、平安京遷都から明治に入るまでの間、皇族の住まいだった場所です。桜の名所でもあり、桜の時期には多くの観光客で賑わいます。

庭園である京都御苑だけでなく、御所内も一部参観できます。御所内の参観は休止日があります。

烏丸線まとめ

烏丸線の場合、沿線の有名観光スポットは東西線と比べると多くはありませんが、有名な観光スポットへ行くための起点となる駅が多いです。

例えば、竹田駅は近鉄との乗り換え駅になっていて、四条や烏丸御池などと奈良方面を行き来する場合には対面ホームで乗り換えができるので、京都駅で乗り換えするより便利です。
四条駅は阪急線との乗り換え駅なので、四条から大阪へ向かうのには京都駅に出てJRを利用するよりも安く、便利な場合があります。
北大路駅は金閣寺、龍安寺、北野天満宮方面へ向かう市バスの起点ですし、国際会館駅は八瀬や瑠璃光院、大原方面へ向かうバスの起点になっています。四条駅や烏丸御池駅、今出川駅、丸太町駅などは京都市内各方面への路線バスが発着するターミナルに等しい役割を果たしている場所です。

新幹線や高速バスで京都駅に到着した際や、京都駅から出発する際には多くの方が利用することになるでしょう。

東西線沿線の観光スポット

二条城 二条城前駅

二条城といえば大政奉還が行われた場所として有名ですが、実は庭園もものすごく美しい場所なのです。特に梅の時期や紅葉の時期には庭園を目当てに観光客が訪れるほど。天守閣の跡に登れば、朱色に染まった周囲の山々を遠くに見渡すことができます。

二条城の一番の見どころといえば、やはり国宝に指定されている二の丸御殿でしょう。国内の城郭に残る唯一の御殿群です。全6棟の建物から成り立っており、江戸時代初期の住宅様式である書院造の代表としてとても重要な遺構として認められています。
きらびやかで趣向を凝らした天井や襖絵からは当時の徳川家の権威を感じられます。廊下は人が歩くと鳥の鳴き声のような音がすることから、「鶯(うぐいす)張り」と呼ばれています。デザインなどの見た目だけでなく音にも注目してみてくださいね。

二の丸御殿だけでなく、庭園も時間をかけてゆっくり散策していただきたいところです。水、松、石を効果的に用いて「これぞ日本庭園」と言えるほどのハイクオリティ。歩いているだけで心が洗われ、だんだんと自然に無心になっていく感覚を味わえます。

錦市場 京都市役所前駅

烏丸線の四条駅からもアクセスできる錦市場ですが、東西線の京都市役所前駅も最寄駅です。前後のスケジュールに合わせて利用駅を選ぶようにしましょう。

祇園 三条京阪駅

祇園とは一般的に、八坂神社から鴨川までの四条通、花見小路通、新橋通や白川周辺の広いエリアを指します。ほとんどの方が京都に旅行した際に立ち寄る場所ではないでしょうか?

現在では飲食店やお土産店が立ち並ぶことから、食事や買い物を楽しむ観光客が多いです。実際に、京都のお土産はだいたいこのエリアの四条通沿いで揃います。伊藤久右衛門や辻利などお茶屋さんの直営店も複数立ち並び、そば、うどん、寿司など飲食店のバリエーションも豊富です。

一方で、祇園は元々は古くから歓楽街として栄えた街です。舞妓がいることで栄えた花街であり、白川沿いの地区は重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、歴史を感じさせる格子戸の続く家並みの中に茶屋や料亭があり、まさに“京都らしい”風景が広がっています。中でも、白川にかかる巽橋はフォトスポットとしても人気です。

三条京阪駅から川端通を南に向かって歩いて10分ほどで四条通に到達します。乗り換え検索のアプリで調べると祇園エリアへはどの方面からも路線バスを推奨される場合が多いです。そのため、バス停は大変混雑します。10分間街歩きを楽しむ時間を増やすだけでバスの混雑に巻き込まれることなく祇園散策が可能になるので、地下鉄利用もおすすめですよ。

円山公園 東山駅

円山公園は明治19年に設置された京都市内で最も古い公園です。見どころは”祇園しだれ桜”で、花見シーズンには大人気の場所です。すぐ裏手には知恩院があります。

あらゆる災いを祓う神社として平安京遷都の前から鎮座する八坂神社も、円山公園の敷地内にあり京都を代表する観光スポットとして有名です。7月に行われる祇園祭の中心になる場所でもあります。

蹴上インクライン 蹴上駅

線路の上を歩けることからフォトスポットとして近年人気が高まっているのが蹴上インクラインです。桜の時期には線路の上に桜のトンネルができることから、多くの観光客で賑わいます。

インクラインとは線路を敷き、その上に台車を置いて船や貨物を乗せて運ぶ装置のことです。蹴上インクラインは琵琶湖から京都市内へと水資源を運ぶ“琵琶湖疏水”の一部で、その役割を終えた今でも線路が残されています。線路の上を歩ける場所は全国的にも珍しいですが、線路に上がるためには段差を乗り越える必要があったり、線路の周囲もバラストと呼ばれる大きめの石がごろごろと転がっているので、足が元気な方でないと上を歩けないのが難しいところです。

南禅寺 蹴上駅

南禅寺は1291年に開創した臨済宗の総本山です。境内全体が国の史跡に指定されており、国宝の方丈や三門などの重要文化財といった歴史的な建造物が見どころですが、近年人気を集めているのは下の写真にある水路閣です。

京都市民の生活用水は琵琶湖から引かれており、南禅寺の水路閣にはその水路としての役割があります。実はこの上の水路は今でも水が通っているんだとか。レンガづくりのアーチの形状がまるでジブリの世界のようだと外国人観光客からも人気を集めるフォトスポットです。

水路閣はぜひ記念に写真を撮っていただきたい場所ではあるのですが、三門や方丈庭園も必ず寄っていただきたい場所です。

三門は高さ22mもあり、近くで見上げるとその大きさに圧倒されます。三門の上からは京都市内を一望することができ、桜、青もみじ、紅葉など季節に応じて様々な京都の風景を感じることができます。

住職の居室である方丈はとても心落ち着かせてくれる場所です。鎌倉時代末期のお寺の雰囲気をそのまま残しており、庭園も美しく、狩野探幽の「水呑の虎」などの襖絵も楽しむことができます。

醍醐寺 醍醐駅

豊臣秀吉の「醍醐の花見」でも有名な醍醐寺は、今でも桜の名所として親しまれ、桜の時期には多くの観光客が集まります。桜以外にも951年に完成し国宝に指定されている五重塔、桃山時代の華やかな雰囲気を感じられる三宝院などがあります。

東西線まとめ

東西線は沿線に観光スポットが多く、観光地同士を行き来するのにとても便利な路線です。
太秦天神川駅からは嵐電に乗り換えて嵐山へ向かうことができますし、反対に御陵駅からは阪急線に乗り入れる列車があり、大津やその先の比叡山まで行くことができます。

混雑し、時間が読めない、そして何より行き先が多すぎて初心者にはわかりにくいバスよりも簡単かつスムーズに京都市内の東西の移動ができるので、京都初心者ほどおすすめです。

その他鉄道で行ける有名スポット

嵐山 JR・嵐電・阪急

京都市の西部に位置し、かつては皇族の別荘地でもあった場所です。現在では、春は桜、秋は紅葉といった景色が楽しめる景勝地であり、フォトスポットとして有名な竹林の小径、そして渡月橋をバックに写真を撮るのも嵐山の定番の楽しみ方です。

いつも並んでいる揚げゆばチーズは嵐山に来たら味わってみたいところ。あんバターたい焼きは嵐電嵐山駅前にあり、京ばあむ、水まる餅は希少な食べ歩き用のものがあります。アラビカ、雲ノ茶、りらっくま茶房、よーじやなどの京都市内で展開するカフェの店舗があり、おたべ、マールブランシュ、さらに漬物や八ツ橋の各メーカーの直営店もあるなど、コンパクトなエリアに京都のエッセンスが凝縮された街となっています。

嵐山へはJR京都駅から嵯峨嵐山駅まで15分程度、嵯峨嵐山駅から嵐山の中心まで徒歩10分程度です。烏丸御池からは太秦天神川で嵐電に乗り換えて35分程度のアクセスです。

宇治 JR・京阪

京都市内の喧騒から離れてゆったりと落ち着いた時間が流れているのが宇治です。お茶どころとして有名で、京都市内で味わえるお茶グルメはたいてい宇治茶が使われています。10円玉に描かれていることでも知られ、藤原家の別荘地で栄華の象徴とも言える平等院の表参道にはお茶屋さんが軒を連ねています。中村藤吉本店、伊藤久右衛門、辻利といった京都を代表するお茶屋さんも本店は宇治にあります。ゆっくりと流れる宇治川を眺めながら、本場のお抹茶をいただくのが宇治の至高の楽しみ方ではないでしょうか。

宇治へはJRと京阪が利用できます。JRの場合、京都駅から宇治までは25分程度、奈良から宇治は40分弱、宇治駅から平等院まで15分程度歩きます。この間に中村藤吉本店や辻利の本店があるので、道中の楽しみもかなりあります。京阪の場合、三条駅から宇治駅まで1度乗り換えがあり、35分程度です。京阪の宇治駅は宇治橋すぐそばにあるので、平等院まではJRより近いです。

京都駅や奈良からはJR、三条や祇園四条、清水寺や伏見稲荷からは京阪の利用がおすすめです。

大阪・奈良との組み合わせなら私鉄を

京都を訪れる際には、大阪や奈良と合わせて観光する方もいらっしゃるかもしれませんね。京都から大阪や奈良への移動というとまずJRの利用が思い浮かびます。しかし、JRよりも私鉄を利用した方が早く、安い場合がとても多いので少し解説を加えます。

京都と大阪間の移動

京都駅から大阪へ移動する場合にはJRを利用するのが最も早くて楽です。新快速に乗れば、京都駅から大阪駅へ30分で移動できます。

ですが、京都市内の別の場所にいた場合や目的地が大阪駅以外の場合はどうでしょうか?

まず、嵐山から大阪へ移動する場合には阪急を利用するのがおすすめです。所要時間ではJRに軍配が上がる場合が多いですが、阪急の場合にはなんと片道410円と破格の運賃が魅力です。同様に、河原町や四条から梅田へ移動する場合も阪急がおすすめです。乗り換えなしの約1時間で梅田まで移動することができます。

京都市内をもう一本走る私鉄が京阪です。阪急が京都市内を東西に移動するのに対し、京阪は鴨川に沿って南北に結んでいます。そして、阪急の大阪側の拠点が梅田なのに対し、京阪は梅田より少し南へ向かいます。大阪環状線と乗り換え可能な京橋、さらには大阪メトロと乗り換え可能な天満橋、北浜、淀屋橋に至るため、大阪市内観光へ向かうための利便性を考えると京阪がおすすめです。特急列車に連結されている座席指定のプレミアムカーの利用も高揚感を掻き立ててくれます。なお、2024年夏には、阪急も京都河原町〜大阪梅田間の列車に有料座席指定の車両を導入しました。筆者はまだ乗車したことがありませんが、非常に期待しております。

京都と奈良間の移動

京都から奈良へ移動する場合にはやはり近鉄が最適でしょう。急行なら50分弱、特急を利用すれば35分程度で移動ができます。奈良公園などの奈良市内の観光スポットへはJRよりも近鉄の奈良駅の方が近いという点からもおすすめできます。

唯一、JRの方をおすすめできるケースとしては、途中で宇治を経由する場合です。近鉄のみでは宇治へアクセスすることができず、途中で京阪などへの乗り換えが必要になってしまいます。一方で、JRの場合には京都と奈良を結ぶ奈良線の途中駅に宇治があるため、乗り換えや移動のロスなく京都〜宇治〜奈良を移動することができます。

もし、橿原神宮、飛鳥、吉野といった奈良のよりディープなエリアへも訪れる予定なら近鉄が便利です。近鉄奈良の2駅手前の大和西大寺から橿原神宮、飛鳥、吉野まで近鉄の線路が伸びています。ちなみに、奈良から大阪、あるいは三重や名古屋方面へも近鉄の線路が伸びているため、近鉄は関西圏の東西の移動にとても便利な鉄道ですよ。

番外編:清水寺・金閣寺に行く最善の方法とは!?

京都に初めて来た人がまず行きたいと考えるのが清水寺や金閣寺でしょう。この2箇所を観光する上で問題になるのが、鉄道の最寄駅がないということです。一応、清水寺には京阪の清水五条駅がありますが、清水寺の拝観券売り場までで徒歩20分以上を要するので最寄り駅と言えるかは微妙だと私は思っています。

となると、市バスやタクシーを利用することになるわけですが、この市バス、清水寺や金閣寺のバス停から乗るのが大変なのです。混雑のあまり、2〜3本見逃さなければならないこともあります。だからこそ、旅ライターやYoutuberの中には清水寺に行く方法を様々比較している方が少なくないのです。

私見では、タクシー利用の場合を除けばこの2箇所へ行くのにバス利用は避けられないと思っています。そして私が考えた方法は次の通りです。

清水寺へ行く方法

地下鉄の五条駅からバスに乗る方法です。京都駅のバス乗り場は行列ができていてバスに乗るまでに時間がかかる上、満員のバスで20分近くの移動を強いられます。五条駅からバスを利用すると本数は少ないのですが、バスは格段に空いています。

清水寺から他の場所へ移動する場合には残念ながら、清水五条駅まで歩くか、産寧坂、二年坂を通って高台寺、八坂神社方面へ観光がてら歩いていく方法がベストになるでしょう。

金閣寺へ行く方法

金閣寺へは定番ですが、地下鉄の北大路駅、またはJRの円町駅からバスです。やはり、可能な限り近くまで電車で行ってからバスを利用する方法になります。あとは前後の訪問箇所に応じてルートは複数あるので、都度乗り換え検索アプリなどを利用して調べるしかないかと思います。金閣寺に関してはあまり混雑を避けることに神経質になる必要はないかと思います。清水寺と比べればバス停の混雑もいくらかましです。

まとめ

今回は鉄道を使った京都観光について解説しました。

京都の観光といえばバス、京都と近県の移動といえばJRという概念を捨てると、京都観光がよりスムーズで快適になり幅が広がっていきます。

地下鉄一日券、地下鉄バス一日券を活用して、京都観光を楽しんでくださいね。

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